小渕優子前経産相(40)の政治資金問題で、東京地検特捜部が強制捜査に乗り出したことを受け、自民党内では、小渕氏の議員辞職が語られ始めた。こうしたなか、小渕氏の選挙区、群馬5区から出馬が取り沙汰されている人物がいる。大勲位・中曽根康弘元首相(96)の孫で、父の弘文元外相(68)の秘書を務める康隆氏(32)だ。
特捜部が30日、小渕氏の後援会事務所などを家宅捜索したことを受け、小渕事務所は「ご心配をお掛けしましたことをおわび申し上げます」というコメントを発表した。
後半では「一部報道で議員本人が議員辞職を検討しているとの誤報がありました。議員本人が取材を受けたことはなく、事実無根の報道がなされたことに驚いています」と議員辞職を否定した。
小渕氏自身も同日朝、所属する額賀派会長の額賀福志郎元財務相に電話で、「国会議員としての本来の職務と使命をまっとうしたい」と伝えた。
ただ、閣僚経験者は「捜査当局が動いた以上、いつまでも粘るわけにはいかないだろう。弁護士らの調査がまとまった段階でケジメをつけるのではないか」と語る。
こうしたなか、群馬5区の後任自民党支部長候補として、大勲位の孫である康隆氏の名前が浮上している。康隆氏は、慶応大学法学部卒、コロンビア大学大学院に留学経験もあるエリート。外資系証券会社に勤めていたが、昨年から、弘文氏の東京事務所で秘書として働いている。