皆様、おはようございます。村上リサです。

 昨日は男性から女性への最初の大手術の、ビフォーアフターの写真をアメブロでは初めて掲載しました。

 本当はもう少し別の写真を探していたのですが、実家の古い携帯の中のようです。

 予備として、先日、テレビに出したものを用意しておいたのですが、以前からの読者さんからすれば、見慣れた写真になってしまいました。m(_ _)m


 さて、昨日の朝のお話の続きです。

 女性化を進めるべく、顔面骨を切り落とし、上下の前歯をセットバック。口の容積を狭くなって声の響きが大きく変化。

 コントロール性が格段に向上して、音域も拡がりパワーアップ。テノールの声としては中々なものだと実感。何の努力もなく物理的変化だけでこんなことが起こっていいのだろうか・・・・、という感じ。

 でも、女性化を進めるために挑んだ大手術の結果、見た目の劇的変化と同時に得た副産物が、今まで以上の力強い声。

 なんとも皮肉な巡り合わせ!

 でも、それは女性化が目的なのだから、今更後戻りする気など全くなし。

 そして、さらに1年後、性転換手術と時を同じくして、以前から気になっていた大きな喉仏を切除。

 それからしばらくして、また声を出してみると、今度は大変なことになっていることに気づきました。

 あれほど輝かしく出ていた高音が全く出ない!!

 ショックでした。3階建ての家の最上階が吹き飛んで、2階建てになった感じ。


 確かに、ニューハーフダンサーを目指すにしても、その後、女性として生きるにしても、今まで苦労して身に付け、思いがけない副産物としてパワーアップしたテノールの声を、半分ちかく失ってしまったことは、悲しいことでした。

 後日、改めて声をチェックしてみると、さらに重症だったことに気づきました。

 ファルセット(裏声に近い声)がほとんど出なくなっており、中音域でさえ、おかしい。

 どこからか、息が漏れている。例えるなら、穴のあいているストローでジュースを飲んでいるような、力を入れても伝わらない感じ。

 「これは、もう完全に私の人生から歌は失われた!」その時は、そう確信しました。


 ドクターに尋ねたところ、「あなたが外見的に女性化を望んだからそのようにしました。普通に女性として生きるのにそんな声は必要なんですか?」との答え。

 確かにそうです!

 最初からこうなると分かっていても、私はこの手術を受けたでしょう。

 でも、でも、事前に一言説明が欲しかった・・・。

 何かを得るには、何かを失わなければならない!

 そんなことは百も承知で、「何を失わなければならないか」を知ってから、物事はやるものでしょう!!・・・などといっても仕方がない!


 「それを言うなら、最初の手術の後、副産物として、素晴らしい声になったことをドクターにお礼を言ったかな?」

 もうひとりの私が、自分自身に問いかける。

 「何か自分で目標を決めて、それに取り組むのなら全責任は自分にあったんだよね。いつか、ニューハーフダンサーとして歌をご披露しなければならない日が来ても、これをマイナスに捉えてはいけないな。いいわけになるから!」

 その時は、そんな風に自分を説得したように思います。


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 でも、本当にこの意味が分かってくるのは、厳しいショービジネスの世界の洗礼を受け、シャンソン・カンツォーネ歌手を目指した時からかも知れません!


 だから私は発声に大きな欠陥を持っている不完全歌手。そこを何とか克服して歌う歌手なのです。

 でも、人は皆それぞれに違った条件を抱えて、競い合っているんだから、これも自分だけが不利だと思わないほうがいいな。


 オンリーワンでいいだよ!、それも、自分自身に嘘をつかないオンリーワンなら!!

 
 本日も、最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。


追伸
昨日から、風邪なのか、食べ合わせが悪かったのか、お薬のお世話に・・・・。腹痛や、お腹を壊すと声のバランスを失います。皆様も気をつてくださいね!!

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