シリア内戦視察 第3話 (シリア入国:1対300の危機) | ♪ HARUNAのブログ ♪

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男装の麗人川島芳子とHARUNA(遥菜)のブログ

前世で行った場所を初め、色々な場所に訪問した時の
紹介ができたら良いと思ってます♪


トルコ国境の町で情報収集してから1時間ぐらいだろうか?
数人目に声をかけると、てごたえがあった!
『私、アラブ。トルコ語分からない』と言う中年男性に会った。


僕は事前に用意していたアラビア語で作成した文章の紙を
その男に見せた。内容は簡単にこんな内容の文章だった。


『トルコ国境を越えてシリアに行きたい。自由シリア軍と
接触して司令部の指揮官と会いたいと』まぁこんな風だ。


その男は空爆で足に怪我をしてトルコに避難しているとの事。
協力してくれるとのとこで、彼の友人の所に連れて行かれた。

この頃までは、まだ入国方法が二通りあった。正規ルートと
密入国ルート。どちらになるかは流れに任せる。


この辺は少し省略しよう。数人のシリア人とやり取りをした
後に、その怪我の男性とホテルへ荷物を取りに戻りわずか
2、3時間でチェックアウト!荷物を持ってもらい誘導して
くれる。そこでアクシデント!トルコ警察に捕まってしまった。


これはマジ!ヤバいかもね!シリア人と日本人の組み合わせ
ってどうなの?怪しく思われそう。接点が無いもん。
パスポート提示と質問攻撃!無線で確認したりして、結局
5分程度解放。もっと時間がかかってたかもしれない。


空爆で怪我の男性はバス停まで案内をして、国境行きの
私営バスに乗せてくれた。その男とはそれきり。
ものの1時間程度の付き合いだった。その男はバスには
乗らない。


バスの車内でも日本人(ヤバーニ)と言う言葉がはびこり、
周りは私の事を話している様子。しばらくして国境に着いた。
すると少年が(中学1年生ぐらい)話しかけてきた。
少年は首でこっちこっちと合図する。どうやら彼らは先ほどの
男性と連携を取っている様子で子供にバトンを渡した様だ!


バスを降りるとそこは国境のゲート。今は密入国せずに入国
できる様子だった。バス停から1Kmぐらいだろうか?歩いた。
そこで今度また別の青年と難民の子供が入国するまでの案内。
青年(18歳ぐらい)が荷物を持ってくれた。



トルコ、キリス税関でパスポートを提示。シリア側の税関は無人。

この辺は少し省略。

やっと僕は入国に成功した。青年は入国後、車で移動してくれる
様子だった。(後に彼らはマフィアや売人の類の人達と気づく)
僕は運転手と助手席の男性2名の乗用車に乗った。


当然だが僕は彼らの車内に乗車する時に、武器の所持や武器を
車に隠していないか、目だけを動かし確認した。彼らは2人は
トルコ製拳銃を所持していた。ジーンズのベルト部分に差して
ある。その為、グリップの部分しか見えていないが、僕は当然
その銃の特性は見て識別できる。


ベルギー製のブローニングではあるが、地域的にトルコで
ライセンス生産された物だろう。装弾数は13発。とにかく
問題が発生した時は直ぐに戦える用意はしなくてはならない。
装弾数はとても重要になってくる。車内移動も英語と
アラビア語で会話をするが、油断はしていない。


自分でも驚くが、僕は日本でヌクヌクしている割にかなりは
野性的本能とでも言おうか!かなり攻撃的な防衛体制だ!人間、
窮地に立たされるとこんなにも変わるものかねぇ?

(写真左:戦車止障害物、道路にはかなり多く敷設してある)
(写真右:小さな検問所。この様な物はかなり多くある)

(写真右:空爆で倒壊した住居)


しばらく車を走らせ、何処に行きたいか尋ねてきたので、僕は
作成していた文章を見せると、ある一軒の家に停まった。


年配の男性と子供3人出てきた。ココでも子供達がずっと僕を
眼見!(笑)僕が作成した文章を見ながら10分程話し合いを
している。英語が話せる若い男性も加わり、合計4名。常に
人数を確認。どうやらセキュリティーを通した方が良いので、
国境へ戻ると言いだした!この辺から何か様子が怪しくなる。

(子供たちは、どこの国の子でもかわゆい♪)


せっかく抜けてきた国境に逆戻り。僕は国境付近に勢力を強めて
いる自由シリア軍グループの検問所に連れて行かれた。
マフィアの男性にはお金を請求され(日本円で2万円)渡すと
逃げる様に何処かへ行ってしまった。


(※国境では複数の難民の子供達にお金を渡したのが
3万円ぐらいで、国境で5万円ほど使用した)


僕は手間と交通費と思い別に何とも思わなかった。検問の事務所
のここから僕に対して尋問が始まる。
何か嫌な雰囲気になってきた。ヤバそうだ!


何を話しているか分からないが、口調がキツイ。この時、僕は
拘束される事を覚悟したが動揺はみせない!常に毅然としてた
つもり。


アイデンティティ・カード(Identity Card:公的機関が発行
する所有者の身分を証明するもの)を持っていないのも彼らは
怪しんでる。例えばジャーナリストなら公的機関のIDを
持っているが、普通の人は無い。


僕は彼らの為に来たと、毅然とした態度で対応する。
マジ!ヤバイ様子。パスポートは取られ、結局何処かに移動
する事になった。そこは大きな屋敷で自由シリア軍兵士が
多く居る拠点本部だった。この時はどのような展開になるか
予測不可能。ただ眼隠しされた状態での移動ではなかったので
、わずかに救いの可能性もあると思った。


もぅここまで来ると脱出不可能!彼らに身を任せるしかない。
ある意味、彼らに近づくには拘束される方法を僕は想定に
入れていた。危険な方法だが、今回の目的を達成させる為の
リスクある近道の方法と考えていたからだ。
拠点本部で更に来た理由を聞かれ説明する。


僕は日本で使っている名刺を見せた。それを見て何か話が
複雑になっている様子。この時僕は、最悪の事も僕は考え
だした。


(兵士たちは突然の僕の訪問で、興味があり武器は意外と
テーブルに置いてあり、無警戒である。少し走れば手に取れる!)
それを奪い銃撃戦をする最悪なシナリオ。当然ここには20人
ぐらいの兵士が居る。


味方と考えてた自由シリア軍と戦闘は避けたい。僕はアサド
政権が敵なのだ!銃撃戦になった場合、20名の兵士を倒す
には無造作に置いてある弾薬では足らないと思った。
ベストに入っている弾薬入れポーチを見たところ、膨らみから
、マガジンが3個(弾層)90発ぐらいしか無いだろう。
(※彼らの小銃は全てロシア製AK47。装弾数30発。後に

僕が携帯する小銃で紹介)


もちろん僕は彼らに気が付かない様にして、目だけを動かし
周りの状況を確認する。目の先を彼らに見付かると、僕の考えが
読まれてしまうからだ!この場はこれはとても危険!


20名との本格的な銃撃戦で90発ではやや少ない様に思えた。
仮に全て全員を倒したとしても、この施設から国境を抜けるには
更に弾薬が必要。僕は移送途中、チェックしていた人数では、
国境付近には少なくても数百名は居る様子だった。
(当然、目視出来る範囲だけである)


これは戦闘になれば失敗するだろう。1人対300人の戦いで
市民も巻き添えする可能性がある。税関ではなく別の有刺鉄線の
場所に行くにも直ぐに捜索隊が出て、撃たれる。


この方法は最終の最終手段にして、彼らと人間関係を作る方に
僕は掛けたのだ!平和的解決に神経を更に集中!・・・。
いつもの如く僕の人生は常に命懸けだ!


※シリア内戦視察 第4話 (拘束の生活)に続く


はるな