維新、安保法案の今国会成立に慎重 党首討論
維新の党の松野頼久代表は党首討論で、政府が提出した安全保障関連法案の今国会成立に慎重な姿勢を示した。「国会をまたぐ覚悟で審議に重きを置き、国民が覚悟できる時間をつくってほしい」と首相に迫った。秋の臨時国会への審議継続も視野に入れる発言で、野党分断のために維新との修正協議などを描いていた与党の戦略に影響しそうだ。
松野氏は「(会期を延長し)8月までの国会で安保法制を成立させることは、よもやないですよね」と首相をただし、過去に3国会を費やして成立させた国連平和維持活動(PKO)協力法の例を挙げた。首相は「決めるべきは決めるという姿勢が大切だ。審議時間ありきではない」と応じた。
19日に維新代表に就任した松野氏の党首討論デビュー戦となった。「何でも反対の野党を作るつもりはない」と、政策ごとに是々非々の姿勢を取る考えを強調した。憲法改正を巡っては「胸襟を開いて話し合おう。首相も戦後70年の節目に堂々と出してほしい」と積極姿勢を表明した。